珍しくトリミングについてのお話しをしようと思います。
トリミングは、シンプルに言えば犬をシャンプーしてカットする。
なのですが、
その過程の中には爪切り、耳掃除、足裏バリカン、肛門腺絞りなども含まれていて、
全てが細かく神経を使う作業です。
(更に毛玉取り・ヒゲカットや歯磨きがある場合も)
そして犬たちには
「爪切り苦手…」
「耳掃除苦手…」
「ブラッシング苦手…」
というように、これらの中に苦手な項目があることも少なくありません。
この”苦手”にどのように対応していくか。
カット技術とはまた違ったスキルが必要になってくるのです。
「犬の扱いが上手い・下手」などとよく言いますが、
私の中でこの「犬の扱いが上手い」は
”アプローチの仕方の引き出しが多い”
ということではないかと思っています。
例えば爪切り一つにも、何通りもアプローチがあります。
今回は左前脚を例にしてみましょう。
前側からすくうように前肢を持つやり方。
犬の動きの自由度は高めでソフトな持ち方なので、爪切りが苦手でないコ向け。
後側から手を回して前肢を持つやり方。
爪切りの時に振り返ってきたり、顔を近づけてくる場合、
私の左腕がそれを阻止してくれます。
右側からボディを抱え込むように腕を回して前肢を持つやり方。
動きが大きいコはボディをしっかりと支えてあげます。
前肢を前に出すやり方。
このやり方だと切った爪が目に飛んでくることが多い。私だけ?(笑)
抱っこで。
テーブルの上だと動き回ってしまう場合でも、
このやり方ですんなりできた☆
ってこと結構あります。
体の小さなコ、足の短いコで私の手を回しづらい場合によくやってます。
パピーちゃんはこのやり方で落ち着くことも多くて、
更にこのまま歩き回って気を紛らわせてる間にササッと終わらせます。
膝の上で仰向けで。
あまり頻繁にはやらないですが、お家のお手入れで仰向けに慣れてるコなどは
しっくりくるやり方かもしれません。
1本の脚に対してザッと思いつくだけでも6通り。
後脚は後肢でまた違うアプローチの仕方があります。
元々私も他のスタッフのサポートがある環境では
あまり意識していませんでしたが、
SEALYをオープンしてから数年は1人で全てをこなしていたため、
1人でやっていく中で
私と犬の間でお互いなるべくストレスがないよう
どうにか工夫して折り合いをつけてやっていかなければいけない。
その状況でたくさんの引き出しが増えていった気がします。
犬がすごく動いてしまう場合、イヤがってしまう場合は
どうしてもそれを抑えることに集中しがちですが、
「あーこのやり方イヤなんだ、じゃあ次のやり方で。」
とすぐ次の引き出しに切り替えられる潔さも大切です。
たくさんの引き出し知ってに、見つけて、
更にそれを自在に使いこなせるように繰り返し実践することで、
(知ってるのと実際にすぐ出来るかはまた別なので…)
トリマーとその犬との間で一番いい着地点が見つけられるといいですね(^^)
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殿の小間使い (木曜日, 21 4月 2022 23:32)
極々稀に近所でシャンプーしてもらう時があります。
お迎えの様子で言葉は話せずともパートナーの気持ちは視える気がします。
だから、シャンプーのみより時間を要するカットは絶対にSEALYさんにしました。
居心地のよさは十分伝わったから、そろそろお迎え行ったら駆け寄ってくれないかなあ…
などとも思いますが^^;
これからもよろしくお願いします。
殿の小間使いさん (金曜日, 22 4月 2022 09:03)
いつも殿ちゃんが来ると、
一度歓迎タイムを挟みます♡(笑)
お迎え時の留まり具合もいつもニヤニヤしながら見ていますよ〜。
こちらこそ、今後ともよろしくお願い致します♡